昨日、その後。

世の中には無駄なことなんてないんだなぁ。
しみじみと感動…なーんてことはせず、帰りのバスを待つ列で、iアプリ版「逆転裁判」を必死でプレイしていた。
演劇部の同級生が、列を抜けて、僕の姿を一瞥して、学校へ走り去っていった。
「…あ。」
アプリをダウンロードするポイントが切れ、予定のブッキングに気づいた僕は、すでにバスの中だった。
…特に後悔することもなく、ぼんやりとバスに揺られ、ぼんやりとバスを降り、ぼんやりと駅に向かい、人とぶつかり…駅を引き返して、コンビニに入った。
ぼんやりとしているのは空腹のせいであると決め付け、いちばん大きいパスタを手に取った。明太子のソースがかかっていた。
駅に戻った僕は、電車が到着するまでの7分のあいだ、必死でパスタをむさぼりながら、必死で「逆転裁判」をプレイしていた。
最後の3分くらいは「逆転裁判」は一向に進まなかった。
ちなみに、パスタを見た店員が、ぼんやりとしている僕に、温めの必要性はもちろん、箸とフォークのどちらをつけるか聞いてくれたのはありがたかった。
長尾駅前に、そのコンビニがある、とだけしるしておこう。
僕がまだ自宅から通学していたころは、もう1店コンビニがあって、僕はわけあってそちらを愛用していたのだが…。
僕は、フォークで器用にパスタを食べるのが苦手だ。


パスタを食べ終えた僕の前に、電車があらわれた。
僕は、ホームにいちばん最初に到着する電車が、行きたい場所に行く電車だと確認していたし、ホームを間違うはずもないので、迷わず乗り込んだ。
逆転裁判」のすでにクリアしたパートを繰り返しながら、乗り換え駅をどこにするか迷っていた。
考えているうちに、第一候補の京田辺駅に着いたので、とりあえず降りた。
そこでハトのマークの看板を目にしたときから、この日の出費ラッシュが始まった。