友達から書き物のお題を貰いました。
正確には貰ったんじゃなくて、その人自身が考えてるお題を教えてもらったんですが。


お題は「非常口のマーク」です。


風邪で横になっていて暇だったので書かせてもらいました。
お題を聞いたとき考えついたのとは随分違う作品になってしまいました。

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私はどうしてここに居るのだろう。
他に誰も居ない、暗い世界に。
私は誰なのだろう。
私が生まれたときから、この世界には私しかいなかった。
だから、私は名前で呼ばれたことがない。
それは、私には名前がないということだろうか。
もしかしたら、私が存在すると思っているのは私だけで、本当は存在しないのではないか。
私には分からない。
分からないことだらけで暗いこの世界。
怖い。
とにかく逃げ出したい。
遠くへ見える光へ歩き出して、もうどのぐらい経っただろう。
この世界から逃げなくては。
何もない、この世界から。